【B’z機材】1993年に爆破されたMG-MIIは3本!

「B’z LIVE-GYM Pleasure ’93 “JAP THE RIPPER”」の演出で爆破されたMG-MII (MG-M2)は3本あることを以前別記事で検証しました。

【B’z機材】YAMAHA MG-Mシリーズの変遷その2~MG-MII編~

また当時のラジオ番組「B’z BEAT ZONE」にて松本さん本人からリハーサルを含めて3本爆破したと語られていることも判明しています。

今回の記事は以前の検証結果を再編したもので、各個体の詳細は上述の記事にまとめています。

爆破された3本のMG-MII

写真左:2001年 B-VISION『LIVE RIPPER』48分26秒
写真中央:2001年 B-VISION『LIVE RIPPER』48分38秒
写真右:2004年 TMG「OH JAPAN ~OUR TIME IS NOW~」付属『TAK MATSUMOTO Guitar Book』P.22

上の写真のMG-MIIは左から順に①:松本さん本人仕様の1号機 、②:ヘッドにフェラーリ・ロゴが貼られた個体、そして③:シリアルナンバー20561の個体です。

ちなみに③の#20561はギターテックによると「シリアルナンバーがあるので本人向けに作ったものではなく、普通に販売していたものをYAMAHAから供給していただいたギターだと思います(出典:2003年発行 エムアールエム『music freak magazine Vol. 101』P.40)」とのことですが、ヘッド長をよく見ると後の松本さん本人仕様のMG-MIIG 1号機、2号機 と同様の市販品には存在しないヘッド長なので市販品か否かは未だ疑問が残ります。

⇒2021/08/17更新
③の#20561はポジションマークも他のプロトタイプと同様に市販品より一回り大きいサイズが採用されていることも含めて総合的に判断して市販品ではないと結論付けました。

上の写真から、一見すると①と③のMG-MIIは同じ個体のようにも見えますが、ボディ・トップの焦げ方が本人仕様1号機の方が広範囲にわたって焦げていることや下の写真のようにヘッド長の違い(トラスロッドカバー先端と5弦ペグ間距離の違いがわかりやすいです)などから別個体であることがわかります。

写真左:シンコーミュージック『少年ギター1993』P.5
写真右:2004年 TMG「OH JAPAN ~OUR TIME IS NOW~」付属『TAK MATSUMOTO Guitar Book』P.22

また下の写真からわかるようにコントロールパネル形状が市販品と違うこととスプリングキャビティパネルに落とし込みがあることから該当するのは本人仕様1号機のみです。

写真:1995年発行 八曜社『B'z LIVE-GYM Pleasure '95 "BUZZ!!" パンフレット』P.12

結論:#20561はリハーサルで爆破された個体!

以上簡単ではありますが、結論として本番で爆破されたのは①:本人仕様1号機と②:フェラーリ・ロゴの個体で、リハーサルで爆破されたのは③:シリアルナンバー20561となります。

ちなみに当時松本さんが語ったところではこれら3本はそれぞれレコーディングスタジオ(映像作品『"BUZZ!!" THE MOVIE』で確認できます)、ヤマハ、そして「某所」にあるとのことでした。

このことから①:本人仕様1号機がヤマハに返却されて保管されているため1993年の爆破以降一度も専門誌などにも登場していないと推察されます。