【所有ギター紹介】YAMAHA MG-M Blue Sunburst

初期B'zを支えたトレモロレスのMG-Mで、私の所有機は1990年製です。

過去数本所有していましたが、この個体はボディ裏に1箇所打コンがありますがピックアップには販売時の透明フィルムが残った状態で、ほとんど弾かれた形跡がなくフレットも錆びついていましたのできちんとメンテナンスした上で若干カスタマイズもしています。

カラーリング&ボディ材&形状

肉眼で見るとメタリックな青ですが公式にはブルーサンバーストと名付けられています。

市販品は3~4ピースのバスウッドでいかにも廉価版といったところですが、本人仕様(プロトタイプ)はバスウッド以外の木材の個体も存在することが当時のヤマハ開発者の方のコメントから判明しています。

ボディの形状はギターブックの写真から松本さん所有機と同様のようです(MG-MII、MG-MIIGは松本さん本人仕様と市販品でボディ形状が異なります)。

市販品と本人仕様の違いについては下記記事を参照してください。

【B’z機材】YAMAHA MG-Mシリーズ:本人仕様と市販品の違いを徹底検証

ブリッジ

カタログでは"Flat Adjustable"と銘打たれた弦裏通しのフィックスドタイプです。

ピックアップ&エスカッション

ピックアップは標準仕様はフロント・リアが「"FOCUS"-SH1T (セラミック)」、センターが「"FOCUS"-SS1 (アルニコ5)」でいずれもヤマハオリジナルですが、フロントを"YGH-A16B"、リアを"YGH-A18B"(いずれもヤマハオリジナル)に換装しています。

このピックアップはごく一部のモデルのみに採用されていて恐らく松本さんの「紫のMG-MIIプロトタイプ 以降に搭載されているものと同様(市販バージョン?)だと思います。

エスカッションはヤマハ独自の3点吊り式で高さ・角度を細かく調整でき、ピッキングの際に右手を乗せてもグラつきにくい優れものです。

ノブ

ヤマハ独自のブラス製ノブでトップの平らな部分の形状が年代によって違います(MG-Mシリーズには確認できているだけでも4、5種類あります)。

私の個体は松本さん所有のMG-Mと同様の平らな部分の面積が最も広いタイプで、1990年によく使われていたようです。ちなみに松本さん所有のMG-M (シリアルナンバー:01)はこのタイプに交換されているのがギターブックの写真で判明しました。

(※ヤマハのパーツは品番は同じでも頻繁に仕様が変更されているのが確認されています)

アッセンブリー

オリジナルは5点式ピックアップセレクター、ボリュームポット、出力ジャック共に国産のものが使用されています。国産のピックアップセレクターは使用感が非常に硬いためCRL製に、また出力ジャックはスイッチクラフト製に、配線はベルデン製#8503に換装しています。

ボリュームポットはCTS製には軽トルクのミリサイズがないためそのまま使用しています。

⇒2022/12/18更新
"MG-M Custom"など一部上位機種はCTS製ポットが使われていますので本機も後日交換予定です。

ネック・ジョイント

ヤマハ独自の2枚のプレートを介した4点止めジョイントでジョイント部は一段落とし込まれていて、カタログでは"Super Play Ability Joint System"という若干大袈裟な(笑)名称となっています。ジョイント部の面積を最小限にすることでハイポジションへのアクセスが容易になっていますが、反面グラつきやすくジョイントビスの締め具合の調整がシビアです。

特にトレモロアームが付いてからのモデルは激しいアーミングをするとジョイント部が"ピキッ"と音をたててグラつくこともあり、そのためか松本さん本人仕様のMG-MII以降はジョイント部の面積が大きくなり、よりがっちり固定できるようになっています。

ネック材&形状

材質は1ピースのメイプルですがロー・ポジション部でヘッドに角度をつけて接着したスカーフ・ジョイント方式を採用しています。

ネック形状は基本的には薄めのCシェイプですが個体差が大きく肉厚なものも存在します。参考までに以前所有していた1989年製MG-Mとの形状比較表です。

《ネック形状比較表(厚み)》
1フレット 7フレット 11フレット
1990 MG-M 20.8mm 21.6mm 22.4mm
1989 MG-M 21.0mm 22.6mm 23.2mm

ネック厚の測定にはデジタルノギスを使用し、各フレット直近の指板の上からネック下までを測っています。

《ネック形状比較表(幅)》
1フレット 7フレット 11フレット
1990 MG-M 42.7mm 48.0mm 50.1mm
1989 MG-M 43.1mm 48.8mm 51.7mm

指板&ポジションマーク

材質はメイプル、ポジションマークは黒ドットです。フレットはやや高さと幅のあるタイプで、前述のように入手時にはフレットが錆びついていたのでファイリングしてもらいフレットエッジも少し丸めています。

余談ですが、MG-M販売開始時に松本さんは専門誌の連載にて「ジムダンロップのすこし太めのフレットが打ってあります出典:プレイヤー・コーポレーション『Player』1989年6月号 P.227)」と語っていましたが、写真を見る限り松本さん所有のMG-Mのフレットも「市販のMG-M」と同様に国産品だと思います(当時のヤマハの一部上位機種では「ジムダンロップのジャンボフレット#6100」が採用されていて、その場合には明確にカタログに記載されています。)

ギターブックの写真を比較すると"T's TOYS"をはじめ基本的には松本さん本人仕様は市販品とは違うフレットが打たれているようです。

ナット

プラスチック製と思われるオリジナルの状態ですが溝調整でかなり追い込んだ設定にしてもらいました。

トラスロッドカバー

表が艶消し、裏が艶ありのタイプで松本さん所有機も同様です(だたし、89年製は明確に形状が違っていてやや細身ですが…)。松本さん本人仕様はMG-MII以降数種類の形状のものが存在し、材質も一部違うものがあります。

ペグ

GOTOH製の汎用品で当時フェルナンデスやアイバニーズでも使用されていたタイプです。ペグボタンは松本さん所有機と同様のネジの頭が飛び出ている、1980年代によく使用されていたタイプに換装しています。1990年途中で切り替わったようです。

ペグ本体とペグボタンの間の白い樹脂製のワッシャーが黄色く変色しているものも多く見られますが、この個体は割と白さをキープしています。

おわりに

以上できる限り詳細に見てきましたが、今見てもお手頃価格でありながらよくできているギターだなぁという印象です。

かつての中古市場では高くても2万円台で入手可能でしたが、近年はあまり状態の良くないものでも3~4万円台ということも珍しくなくなってきていて根強い人気が窺えます。

ぜひ多くの方に手に取ってもらいたいモデルですが、一点注意が必要なのはMG-Mシリーズが初めての1本という方も多く適切に扱われてこなかった個体も多いので、できるだけ実機を見て触って確認の上で入手して楽しんでいただけたらと思います。

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